耐酸化学機器設計・製作

■PH 自動調節装置<回転比例制御方式>
PH自動調節装置 KINIKI Seven PHC-350型はPH偏差に応じて電圧を制御し薬液注入ポンプの直流モーターの回転を自動的に変えることにより、PH値に比例して中和液を注加する比例制御方式です。
PH値設定ダイヤル、比例帯スパン調整ダイヤル、最大吐出量調整ノブ、等の調整装置により廃液の流量及びPH値の変動に対して自動連続的に、きめこまやかに制御を行う事が出来ます。
●制御は正確です。
PH濃度に応じて薬注ポンプのモーター回転を自動的に変速するので応答性が良好で、且微回転による中和液の微量添加が出来るために、正確なPH制御を行い大きなハンチングを起こさない。
●操作・管理が簡単です。
PHシュミレートスイッチを測定よりセットに切り替えることによりPHメーターの指針を任意に設定できるので各調整ノブの操作やチェックが簡単です。
一度調整しておけば、通常触る必要はありません。
中和液の濃度は一定の濃度を必要としないので管理が容易です。
●コンパクトです。
KINKI Sevenはコンパクトに設定されており且中和層も10~15分間滞留するくらいの大きさがあれば、処理が可能なため処理装置全体の占有場所は非常に僅少です。
●経済的です。
中和層が小さく且一層でよいため総設費用は従来品に比べて安くなり、流量が多い程メリットが大きくなります。
又、正確な制御によって中和液のロスが少ないので維持費が安価です。

<調整装置>
被処理液の流量、PH濃度、暖衝性等に応じて中和液を適正に添加する為、次のような調整装置を備えております。
一度調整しておけば使用中に調整する必要はありません。

●PH値設定ダイヤル
出力が零になる設定値を決めるダイヤルでPH1~13の間で任意のPH値に設定する事が出来ます。
●比例帯スパン調整ダイヤル
PH設定値と一定偏差値の間における薬液注入ポンプの回転度合いを調整するダイヤルで、%が大きい程スパンの立ち上がりがゆるく回転は遅くなります。
●最大吐出量調整ノブ
PH濃度が低い時や流量が少ない時ポンプモーターの出力電圧を調整して、薬注ポンプの最大吐出量を限定し中和液の過添加を防ぎます。
●PHシュミレートツマミ
 PH濃度が低い時や流量が少ない時ポンプモーターの出力電圧を調整して、薬注ポンプの最大吐出量を限定し中和液の過添加を防ぎます。
●上下限警報接点設定ダイヤル
酸、アルカリ廃液の任意のPH値にダイヤルを合わせる事により警報(ブザー、ランプ)を発し又、電磁弁、ポンプ等の作動も可能です。

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①電源スイッチ ⑩SPAN調整ノブ(標準液4の更正)
②電源表示ランプ ⑪シュミレートノブ…スイッチを押し、ノブを回すと
③MAX調整ダイヤル ⑫シュミレートスイッチ…PHメーターは手動操作で自由に動く
④比例帯調整ダイヤル ⑬チェックボタン…ボタンを押すと外部出力が止まる 
⑤制御値設定ダイヤル ⑭チェックボタンランプ…(薬液ポンプモニター及び警報)
⑥上限警報設定ダイヤル、ランプ ⑮オートランプ…(自動運転中点灯)
⑦下限警報設定ダイヤル、ランプ ⑯薬注ポンプモーター出力…(%表示最大80V)
⑧PHメーター機械0位置設定ネジ ⑰薬注ポンプモニターフィールド出力ランプ
⑨ZERO調整ノブ(標準液7の更正)        (消えると異常発生)

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仕様
形  式 PHCR-350S 単能式
PH 検出方法ガラス電極法
PH 調整用
薬液注入方式
電圧制御による比例制御方式
制  度±0.2PH (撹絆時)
制 御 器半導体ICソリットステート回路
PH指示調節計警報接点付 同上
警 報 動 作上下限共接点内臓、接点容量 2A (抵抗負荷)
薬液注入ポンプモノフレックス型 2?/min、10?/min
ダイヤフラム型 0.5?/min、1?/min、3?/min
記 録 計分離検出方式、1点ペン書、100m 折量式記録紙
電  源AC100V 50/60Hz 消費電力 最大1kw
制 御 盤屋外型 600(幅)×400(奥)×800(高)mm
<薬注ポンプ>
形  式HSD-120K ダイヤフラム型
材  質本体=PVC  ダイヤフラム=テフロン
電 動 機直流モーター 0.1kw
吐 出 量最大 3?/min

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<PH 電極系>
PH制御時最も重要で且つ管理に手間を要する機器はPH電極系です。
その主なトラブルの原因は下記の通りです。

 ①電極がガラス製品であるため破損し易い。
 ②油、汚れ等の付着による感度の低下。
 ③リード線中継器の端子板の結露による指示の異常。
 ④塩化カリ溶液の不足による指示の異常。

弊社では複合ガラス電極を使用し、電極ホルダーはポリプロピレン製(25Φ)を使用しているので、軽くて電極の洗浄が容易で破損しにくく、又ホルダーと中継器は別個に連結されているので、雨期や寒暖の差による結露が発しない。

更にホルダー内部に塩化カリ溶液を充分に入れてあるので1~2年間補給が不要です。

異常の諸点にトラブル防止を配慮すると共にホルダーの脱着はワンタッチで出来るので、使い易く且管理が楽で優れた制御機構と相俟って御好評頂いております。